豚の心臓を移植したヒヒが195日生命を維持させることが出来た。ある研究者は僅か3年以内には人間への臨床試験が始まるだろうと示唆している。
●今までの結果では最長57日間だった
今月12月5日に『科学誌 ネイチャー』に発表された論文に遺伝子操作をした豚の心臓を5頭のヒヒに移植したところ1頭が最長195日、次いでもう1頭が182日生命したという。
過去約25年もの歳月の中で今回のような異種移植で豚の心臓を移植されたヒヒは最長57日間まで生命維持していた。今回はそれを大幅に上回る結果となった。
(下につづく)
今回ドイツ、スウェーデン、スイスの研究者たちは57日間の障壁を克服したとしている。彼らは豚の心臓を冷蔵保存することからヒヒの赤血球などの流体などを46.6度に保つなどの試みを行った。
また移植した豚の心臓が大きく成長しないように防ぐ薬などを投薬したとのことだ。今回5頭のヒヒのうち195日と182日生命維持したヒヒについては後半約3か月はとても健康的に過ごしたとのことだ。
【出典: from Wikimedia CommonsCharles J Sharp [GFDL, CC-BY-SA-3.0 or CC BY 2.5],】イメージ画像
この種の違う生物同士の移植「異種移植」だが、この研究は1960年代から既に研究されており、当初は人間に近いチンパンジーなどの心臓を移植の研究が進められていたが、結局人の体が拒絶反応を起こすことが判明し、豚の臓器に焦点があたったとのことだ。
そして2016年にはヒヒの心臓をそのまま残したうえで豚の心臓を移植したところ約2年半もの945日間も鼓動を打ち続けたとことだ。そして今回のヒヒの心臓を完全に豚の心臓に取り換えた「異種移植」は195日間という研究者たちの満足のいく結果だったようだ。
ある研究者は僅か3年以内には人間への臨床試験が始まるだろうと示唆している。
【参考サイト】
◆The Guardian
◆Independent
◆Nature
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